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皆さんこんにちは!
聖心工業株式会社、更新担当の中西です。
さて今回は
~確認事項~
ということで、物流搬送システム据付工事における事前確認事項について、現場トラブルを防ぎ、スムーズな立ち上げを実現するためのチェックポイントを深掘りしてご紹介します。
安全・精度・稼働率を確保するための「見えない準備」
物流業界の効率化・省人化が加速する中で、コンベア・ソーター・AGV(無人搬送車)などの物流搬送システムは、倉庫や工場の中核インフラとなっています。
しかし、これらの据付工事は単なる機械の設置ではなく、「稼働する現場」であることを前提にした高度な計画性と現場対応力が求められます。
目次
設計図だけで判断せず、現場条件とすり合わせを
設置スペースの実寸とレイアウト図の整合性
→ 図面上は収まっても、柱や梁・照明・スプリンクラーなどで干渉することがあります。
機器ごとの動作範囲・保守点検スペースの確保
周囲作業者との動線の干渉(人と機械の交差点の有無)
床の水平性と耐荷重(特に高荷重搬送機器設置時)
「図面通り」で施工できるとは限らない。現地調査での確認が絶対条件です。
「動かない機械」にならないためのインフラチェック
項目 | 内容 |
---|---|
電源容量 | 設置予定の機器総容量に対してブレーカー容量が足りているか |
コンセント・電源位置 | 実設置位置とコード長が対応しているか |
制御盤の位置 | 操作性・安全性を考慮した配置になっているか |
通信配線 | 制御信号線、LANケーブルなどの配線ルート |
PLC・センサ系統図 | システム間連携の結線ミスを防ぐための事前確認 |
電源引込・盤内配線・通信設定は機器メーカー・電気工事業者との連携が不可欠です。
「搬入できない」「吊れない」事態を防ぐために
物流機器は大型・重量物が多く、搬入そのものが一大工程です。
搬入ルートの高さ・幅制限(搬入口、通路、シャッターの寸法)
床の強度と保護対策(特に2階以上の設置や樹脂床の場合)
リフト/クレーンの可否と許可手続き
仮置きスペースの確保(部材の一時保管・仕分けスペース)
搬入スケジュールと他業者との工程調整
特に複数メーカー・機器の同時搬入では、納期のズレが現場全体に影響するため、搬入調整表の作成がおすすめです。
現場で最優先されるべきは“人命と機械の安全”
確認項目 | 内容 |
---|---|
KY活動(危険予知) | 設置作業におけるリスクの洗い出しと共有 |
作業届出 | 入構者の名簿、作業手順書、安全管理者の指定など |
墜落・転倒対策 | 高所作業、重量物運搬時の装備確認 |
火気作業の有無 | 溶接・研磨が発生する場合の防火管理体制 |
周囲作業との調整 | 他職との干渉を防ぐための日程とゾーニング確認 |
設備が稼働中の中での据付工事の場合は、一時停止手順・仮養生・警報設備の調整も重要です。
「現場に入ってから」では遅すぎる!
レイアウト変更による機器追加・移設
実寸誤差による金物・配管部材の変更
他工事との干渉で工程変更を余儀なくされるケース
事前に「変更が起きうるポイントと対処案」を整理しておくと、現場対応力が大きく向上します。
設置だけでなく、「使える状態」に持っていく準備を
据付完了後も、以下のような試運転・調整・教育の準備が必要です。
試運転日程・担当者の確認
結線チェック/センサー動作確認
ソフトウェア設定の最終調整(PLC、タッチパネル等)
操作マニュアルの受け渡しと作業者向け講習
メンテナンススペース・工具・部品の配置確認
「据付完了=工事完了」ではないという意識が、引き渡し後のトラブルを防ぎます。
物流搬送システムの据付工事では、複数メーカー・電気・制御・搬入・現場作業者・施設管理者との連携が不可欠です。
現場での工程ミスや安全トラブルは、「事前確認の不足」から起きるケースが圧倒的に多いのが実情です。
だからこそ、据付前の準備と現地調査、各種チェックリストの活用が、成功の鍵となります。
カテゴリ | 主な確認事項 |
---|---|
レイアウト | 機器配置、動作範囲、保守スペース |
電源・制御 | 容量、配線、制御盤位置、信号線整合 |
搬入経路 | 高さ・幅・床荷重、搬入スケジュール |
安全管理 | KY活動、作業手順書、保護具、安全体制 |
工程管理 | 他工事との調整、工程表のすり合わせ |
稼働準備 | 試運転、教育、マニュアル、予備部品 |
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